ここまで、職場の中で起こりがちな「1 職場・業務系」、「2 接客・サービス系」ハラスメントを見てきました。
日常のやり取りの中に、意外と小さな“誤差”がハラスメントになりうることが分かります。
【ハラスメント表】

3 個性・文化・習慣系のハラスメントについて知っておくことは大事です。
ダイハラ(方言いじり)
ススハラ(におい)
音ハラ(騒音)
エアハラ(空調温度の強制)
スモハラ(煙・喫煙)
カラハラ(カラオケ強要)
グルハラ(食の強制)
オカハラ(お菓子の配り方)
パーソナルハラスメント(個性否定)
価値観・体質・性格・文化の違いから生まれやすい「気づきにくいハラスメント」。
日常の“ちょっとした一言”が、相手には深い負担になることが多い領域です。
ここでも才羽さん・七芽さんたちに登場してもらい、
「NG → OK → 違い → 未来」の流れでいきます。
ダイハラ(方言ハラスメント)
定義:方言をいじったり矯正する行為。
【NGパターンは?】

「そのイントネーション変じゃない?標準語で話してよ。」

(地元の話し方なのに…)
【OKパターンは?】

「方言かわいいね。意味が違って聞こえる時だけ教えてくれると助かる!」

(否定じゃなく受け入れてくれるんだ…)
【違いは?】
・いじり=話し方を“直すべき欠点”として扱うこと
・理解=文化として受け止め、必要な時だけすり合わせること
ポイント
👉 いじりや矯正が、アイデンティティの否定になっていないか
👉 笑いのネタとして消費していないか
【OKパターンのその後は…】
七芽さんは自然体で話せるようになっていくのであった。
ススハラ(においハラスメント)
定義:においを攻撃的に指摘する行為。
【NGパターンは?】

「その匂いきついんだけど。気をつけてよ。」

(どうしようもない時もあるのに…)
【OKパターンは?】

「匂いが強く感じられる時があるかも。必要なら一緒に対策考えようか?」

(責めてこないだけで全然違う…)
【違いは?】
・攻撃=個人の努力不足として責めること
・配慮=体質や状況を前提に調整を探ること
ポイント
👉 体質・体調・生活背景を想像できているか
👉 攻撃的な指摘になっていないか
【OKパターンのその後は…】
空気も人間関係も軽やかになっていくのであった。
音ハラ(騒音ハラスメント)
定義:作業音・生活音を人のせいにする行為。
【NGパターンは?】

「キーボードの音うるさいって!静かにできないの?」

(そんな言い方しなくても…)
【OKパターンは?】

「音が少し大きめかも。静音設定にできそう?」

「調整します!」
【違いは?】
・非難=音を出す人の人格に原因を求めること
・改善=環境や仕組みの問題として扱うこと
ポイント
👉 個人の問題として責める形になっていないか
👉 環境調整という視点を持てているか
【OKパターンのその後は…】
集中しやすい職場ができていくのであった。
エアハラ(空調ハラスメント)
定義:温度を独断で決めてしまう行為。
【NGパターンは?】

「暑いから18度にするわ。文句ある?」

(寒すぎて手が動かない…)
才羽さん「暑いから18度にするわ。文句ある?」
七芽さん(寒すぎて手が動かない…)
【OKパターンは?】

「ちょっと暑いんだけど、温度下げてもいい? 七芽さん寒くない?」

「大丈夫です!」
【違いは?】
・強制=声の大きい人の快適さを優先すること
・合意=複数の体感を前提に調整すること
ポイント
👉 一方の快・不快だけで決めていないか
👉 合意や中間点を探る姿勢があるか
【OKパターンのその後は…】
温度ストレスが減っていくのであった。
スモハラ(煙害ハラスメント)
定義:喫煙の煙や残臭を押しつける行為。
【NGパターンは?】

「煙くらい我慢しなよ。」

(体質的にきついのに…)
【OKパターンは?】

「戻る前に換気してくるね。煙苦手だったよね。」

(理解されるだけで救われる…)
才羽さん「戻る前に換気してくるね。煙苦手だったよね。」
七芽さん(理解されるだけで救われる…)
【違いは?】
・押しつけ=我慢を当然とすること
・共存=健康影響を前提に配慮すること
ポイント
👉 健康や体質への配慮が欠けていないか
👉 「我慢」が前提になっていないか
【OKパターンのその後は…】
双方が快適に過ごせる環境が整っていくのであった。
カラハラ(カラオケハラスメント)
定義:歌唱・参加を強制する行為。
【NGパターンは?】

「次歌う番ね。断れないからね?」

((歌うの苦手なのに…)
才羽さん「次歌う番ね。断れないからね?」
七芽さん(歌うの苦手なのに…)
【OKパターンは?】

「歌わないで聞いてるだけでも全然OKだよ。」

(気が楽になる…)
【違いは?】
・強制=場の盛り上がりを個人に背負わせること
・選択=参加の仕方を自由に選ばせること
ポイント
👉 参加・不参加を選べる空気か
👉 断りづらさを利用していないか
【OKパターンのその後は…】
会食が“参加しやすい場”へと変わっていくのであった。
グルハラ(食事・食文化ハラスメント)
定義:体質・宗教・嗜好を無視して食を押しつける行為。
【NGパターンは?】

「辛いの食べられないの?韓国好きなんだろ」

(理由を言えない雰囲気…)
【OKパターンは?】

「辛いの苦手だったよね? 食べられるものにしよう。」

(安心して食べられる…)
【違いは?】
・否定=食べられない理由を軽く扱うこと
・尊重=事情を問わず選択を認めること
ポイント
👉 体質・宗教・嗜好を軽視していないか
👉 理由の説明を強要していないか
【OKパターンのその後は…】
誰も緊張せず会食を楽しめるようになっていくのであった。
オカハラ(お菓子配りハラスメント)
定義:お菓子配りを義務にしたり態度を変える行為。
【NGパターンは?】

「なんで全員に配らないの?空気読んでよ。」

(義務じゃないのに…)
【OKパターンは?】

「お菓子、欲しい人に配ればいいよ。無理に全員じゃなくて大丈夫。」

(負担にならないならできるかも…)
【違いは?】
・義務化=善意を“やるべきこと”に変えること
・任意=気持ちとして循環させること
ポイント
👉 善意が義務に変わっていないか
👉 断る自由が保たれているか
【OKパターンのその後は…】
差し入れが“優しさとして”循環していくのであった。
パーソナルハラスメント(個性否定ハラスメント)
定義:性格・趣味・考え方そのものを否定する行為。
【NGパターンは?】

「控えめすぎて社会に向いてないよね。」

(存在を否定されているみたい…)
才羽さん「控えめすぎて社会に向いてないよね。」
七芽さん(存在を否定されているみたい…)
【OKパターンは?】

「丁寧さがすごく活きてるよ。必要な時だけ積極的に行ける工夫を一緒にしよう。」

(認められると頑張れる…)
【違いは?】
・否定=性格や考え方そのものを問題視すること
・支援=強みを活かしつつ工夫を考えること
ポイント
👉 性格や価値観そのものを否定していないか
👉 「直すべき欠点」扱いになっていないか
【OKパターンのその後は…】
七芽さんの個性が力になり、チームの多様性が活きていくのであった。
【「3 個性・文化・習慣系」をまとめてみて思ったこと】
この領域のハラスメントは、
“悪気なく言った一言が、相手にとっては本質的な否定になる”
そんなすれ違いから生まれることが多い。
でも逆に言えば、
“少しの配慮が、相手を深く救う”
そんな希望がある領域でもある。
ナナメ株式会社のメンバーのように、
- 否定ではなく理解
- 強制ではなく選択
- 攻撃ではなく相談
へと少し寄せるだけで、
人間関係は驚くほどやわらかくなる。
あなたがつくりたい “読んだ人が自然と行動を変えたくなる教材” として、
このまとめが役に立てば嬉しい。



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